間違いない昼飲みが楽しめる「吉」大阪市此花区西九条

初めて西九条へ足を向けたとき、高架下の飲み屋街に大きな魅力を感じた。
が、そのとき日曜の昼間だったせいか、開いている店はほとんど見当たらなかった。

後日、改めて訪ねても、やっぱり意外と昼から飲める店は少ないようだった。
そんな西九条駅近辺で、間違いなく昼酒を楽しめるのが「吉」。

吉吉

屋号は“きち”じゃなく“よし”ね。
店先は情報過多で、うどん屋だか立ち飲み屋だか定食屋だかわからないという様相を呈しているが、とにかく飲めることは間違いない店なのだというのは伝わる。

吉

看板には“立呑”とあったが、座れるフロアもある。
空いてたし、買い物の荷物も多かったのでテーブル席へ。
まずビール、キリンラガー瓶があって嬉しい。

吉吉

メニューを眺めるとラインナップ豊富で、これはビールのあと日本酒にシフトして楽しめるなとほくそ笑む。
なんなら麺類か丼物で締めるとこまでいける。

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きずし、日本酒、どっぷり飲む構え。
酒は地酒とかでなく“お酒(正一合)320円”ってやつ。
こういうのが昼下がりにダラっと飲むときに良いんだよ、リーズナブルで嬉しいし。

タバコが喫えるし、店内にはテレビでどうということのない民放地上波番組が流れていて、ボンヤリと腰を落ち着けて飲める。
チャキチャキしたフロア担当の女性スタッフさんの接客も心地よい。

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メニューにある“煮込(鳥・肉)”というのが気になった。
なにしろ『味の金メダル』と書き添えてあるから、それはもう自信作なんだろう。
出てきたものは、酒場でよくある“煮込み”とは違った、具沢山スープのようなものだった。
野菜も多く、鶏肉もゴロっとして、玉子がとかれた中華っぽい見た目のスープで、なんだか栄養摂取できてる気もするし酒のアテという役目も果たされる一品だった。

違う違う、間違ってた。

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先述の『味の金メダル』的なテイストで、煮奴(湯豆腐的なものだろうか)には『サービス安い』と書き添えてある。
メニューにある“煮込(鳥・肉)”というのが気になった。
なにしろ『味の金メダル』と書き添えてあるから、それはもう自信作なんであろう煮奴を、俺は食ったんだった。
出てきたものは、酒場でよくある湯豆腐とは違った、具沢山スープのようなものだった。
野菜も多く、玉子がとかれた中華っぽい見た目のスープで、なんだか栄養摂取できてる気もするし酒のアテという役目も果たされる一品だった。

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また、ノルウェーを“ノールウェー”と表記してあったりピカチューが飾られていたり、そこかしこにキッチュなセンスが垣間見えて面白い。

ゆったり飲んで、ここは良い店だなぁと思った。

吉吉

だいぶ間が空いて、再び。
相変わらずガヤガヤとした店先。

吉吉

よく見るとミニチュアのディスプレイとかあったんだね、ほっこり。
土曜の13時台、けっこう空いてる。
テレビを眺め易いポジションに腰を下ろした。

吉吉

まずビール、それから……おでん。
このとき2月中旬で、そろそろ春の予感も訪れるかもしれないが依然まだまだ寒いという時期、ぼちぼち今季最終おでんのタイミングかもしれないな、なんて思って。

吉

しかし、おでんには日本酒なんだよな。
ビールもいいかもだが、おでんには日本酒って気分なんだよねぇ。

吉

いったん日本酒にシフトすると、日本酒に合うアテを求めて杯を重ねたくなるわけである。
玉吸い、これをアテに選択。
わざわざ捻った選択しやがるな、と思われるかもしれないが事情がある。
実は15時から揚げもの焼きもの、メニューの選択肢が増えるのよ。
その時間になると立ち飲み屋がオープンして、そっちの厨房から焼きものなんかが供給されるシステムとのことで。
そういえば、同じ屋号の店がゴールドタウンっていう九条駅建屋内にあった気がする。
両者の位置関係は把握できてないが、もしかして店内は繋がってるのかもだ。

そんなこんなで、15時になるまでの繋ぎで、玉吸い。
いやでも、汁もので酒を飲むっていうのも、けっこうアリだよ。

吉

焼きもの解禁の時刻になり、さわら。
すごく良い感じに焼けてるし、盛り付けも何気にキレイなんだなこれがまた。

今回も、じっくりのんびり飲めた。
「吉」の昼飲み、間違いないな。

この店に直近で行ったのは2020年02月15日
↓「食べログ」での店舗情報

立ち飲み居酒屋・バー / 西九条駅千鳥橋駅九条駅(大阪メトロ)

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愛おしい庶民食堂「金時屋」大阪市西区江戸堀

もともと九州に棲息していた俺が大阪に常駐しはじめたのは2019年の1月からで、その頃の主な仕事先は大阪市西区江戸堀にあった。
淀屋橋・中之島一帯のビジネス街に連なるロケーションで、界隈で働く人々の昼食需要の受け皿となる飲食店が豊富で、昼メシ環境が豊かだなぁと感じた。

近隣の店はバリエーションに富み、いろんなジャンルや業態があるなか、俺が一番好きになったのは、地味なメシ屋。

金時屋金時屋

昔ながらの町のメシ屋という佇まい、郷愁さえ感じる趣きも深い「金時屋」。
町角に、ぽつんと、地味にひっそり、という存在感が堪らなく惹かれる。
いや地味で飾り気もないようでいて、テントの青と、白地の暖簾に赤く染められた屋号、それらのトリコロールは鮮烈にキャッチーな配色とも思えなくもない。

金時屋

それはそうと、店先から得られる情報は“麺か丼が食えるんだな”程度の少なさで、また開口部は磨りガラスが嵌められいて店内の様子も窺えず、ちょっと入ってみるのが躊躇われるよねってのが正直なところではあった。
でも、やっぱり抗しがたい、入ってみないではおけない魅力があるから引き戸をガラガラっと。

金時屋金時屋

あらまぁ、店の中は、絵に描いたように素敵な庶民メシ屋。
広くはない空間に窮屈めに配置されたテーブル席は、ご近所の馴染み客で埋まっていて、壁にはメニュー短冊が貼られ、小さいテレビも鎮座。
フロアの真ん中に懐かしめのストーブ、その上に薬罐ってのが、もう最高な演出だね(いや店からすれば演出ではなく実用的にそうしているわけだが)。

金時屋

フロアを仕切る元気な姐さんに迎えられ、席についてカツ丼を注文。
これが、洗練とか匠の技とか繊細な盛り付けって言葉なんか何処吹く風って様子の、なんていうことのない見た目のカツ丼なんだけど、こういうルックスがいいのよ。
庶民メシだから味が濃くて甘みも強くって、と予想したら意外とそうじゃなく、つゆだく寄り薄めの塩味って感じなんだよね、ちょっと独自性あるかも。
一般的なカツ丼がダシ+醤油+甘みのカツ丼なら、これは塩カツ丼って言い方ができるかもしれないなぁ。

金時屋

近いスパンで再訪。
店先では麺類と丼物がアピールされているが、常連であろうお客さんの手慣れた注文の様子を観察していると、あらかじめ用意されているオカズを選び、メシと味噌汁を別途オーダーするのが多数派のようだった。
フロアには“小メシ味噌汁〜!”みたいなオーダーが行き交っている。
なるほど、一膳飯屋システムか……と思いつつもオムライスを注文しちゃったよ。

金時屋金時屋

ノスタルジックなオムライス。
フワフワトロリじゃなく薄くて焼き目のついた玉子の中は、みっちりケチャップライス。
いい歳こいたオッサンである俺にとって、ガキの頃から慣れ親しんだオムライス。

金時屋

別の日には、焼きめし。
なんかもう“ご家庭の”って感じ丸出しの、でも具材がいろいろで色彩豊かな焼きめし。

やっぱり単品ゴハンものを注文しちゃうんだよね、オカズとメシと味噌汁じゃなく。
栄養バランス的にはどうかと思うが、仕事の合間の昼休みだと単品のほうがサッと食えて好きなのよね。

かなり気に入ってリピートした店だったが、江戸堀の案件が終わってからご無沙汰になってしまった。
一般的な一社に勤め続ける仕事スタイルじゃないんで、主戦場が心斎橋のほうに移っちゃったのよね。

金時屋金時屋

江戸堀で単発の仕事が発生して、およそ1年ぶりの2020年02月06日に再訪。
変わらず健在、そしてストーブも変わらずに稼働していたのも嬉しい。

金時屋金時屋

久しぶりだなぁ、なに食おうかなぁ、と迷う余地もなくカツ丼。
この店そのものが好きだけど、とりわけこの店のカツ丼が特に好きなのかもしれない。
やっぱ、久々に食っても、良いんだよなぁ。

「金時屋」は、大阪に常駐しはじめてから初めて、何度もリピートするほど好きになったメシ屋だね。
そして、今も好きだ。
勝手を言うが、いつまでも変わらず続いて欲しいなって思う。

この店に最初に行ったのは2019年01月28日
↓「食べログ」での店舗情報

金時屋定食・食堂 / 肥後橋駅渡辺橋駅淀屋橋駅

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想像より穏やかな味だった名物カツライス「大井」大阪市浪速区大国

新世界東映で映画を観るとき、大阪環状線新今宮駅で降りて劇場へと向かうことが多い。
気まぐれに、今宮駅で降りてみた。
いつもは利用しない駅で降りて、うろうろしてみるのは楽しい。

大井

ちんまりと、だが昔ながらの町角の食堂といった風情の店が目に止まった。
「大井」という店なんだな、こういう佇まいって惹かれるな。
このときは通りすがっただけで、あとでネットで情報を拾ってみると、カツライスの名店として有名らしい。
ほほぅ、カツライス。

大井

後日、訪れてみた。
ここのカツライスが名物なのかぁ、店も有名なのかぁ、そういう気配は見えないが。
むしろ、だからこそ気になるって部分もあるし、名物カツライス云々はさておき存在感そのものに魅力がある。

大井

ところで、俺は“カツライス”なるものを食ったことがあるのか、定かでない……たぶん食ったことないかも。
カツライスというのは全国的に洋食屋さんで出されるポピュラーなメニューかというと、そうでもないよな、見かけたことはないかもしれないぞ。
しかし、話はちょっと逸れるかもだが、かつて(昭和20年代かな)「大映」という映画会社が勝新太郎と市川雷蔵という二大看板スターを“カツライス”と称して売り出した、というような記述を映画に関する書籍とかネット上の記事なんかで何度も目にしている。
キャッチコピーに使うくらいだから“カツライス”というものは一般庶民に広く認知されていたのかと想像するわけだが、この2020年の現在にググってみると大阪や愛媛のローカルグルメであるように紹介する記事なんかが見つかって、あまり全国的なものとは思えないんだよね。
昭和の頃は全国区の知名度だったのかな、いや前述の「大映」も京都なんで関西圏ではポピュラーだったということなのかしら……
いや、話を戻そう。

大井

対峙したカツライスは、ソースたっぷり。
カツに縦横に包丁がはいっていて、この見た目が店のロゴマークみたいになってるわけね。
カットしてあるとスプーンだけで食うのが楽。

大井

食い進めると、茶色い見た目や、“カツがライスにのっててカツライス”っていう単純かつ気取らないネーミングからの印象よりも、あっさり目の味なんだな、と。
想像したより、穏やかな味付けなんだね。
でもまぁ胃もたれとか胸焼けの心配がいらないやつだね、これ。

大井

ノーマルのカツライス、580円也。
今日日、こんなにお安くていいのかしら、っていう嬉しい安さ。
気楽に、また来たいなって思える価格帯だよねぇ。
次はカツカレーを食いたいかもだが。

この店に行ったのは2020年02月14日
↓「食べログ」での店舗情報

大井洋食 / 今宮駅大国町駅今宮戎駅

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期待値を軽々と上回った中華風カツ丼「一心亭」大阪市浪速区難波中

そもそも“中華風カツ丼”というものの存在を知ったのは、TwitterのTL上だった。
在大阪暦の長いフォロアーさんがつぶやいていて、すごく惹かれて、それはどこで食えるのか訊いた。

一心亭

その店は難波中の「一心亭」だった。
この店の存在は、仕事先のひとつの近隣なので、見かけて知っていた。
ここに“中華風カツ丼”なるものがあるとは、ぜんぜん意識していなかったが。

一心亭一心亭

店先はけっこう派手な印象だが、店内は思いのほかシックな町中華の風情。
メニューを眺めるとなかなか豊富な品揃えであるようだが、ここは中華風カツ丼一択だ。

一心亭

現れた皿は、この前日に食ったものより、配色が豊かで彩度高めのものだった。
人参の赤がアクセントになっていて、視覚的にもおいしい。

一心亭

食ってみると、重奏的に奥行きのある味わい。
やわらかい甘みのある中華餡、だけには支配されずに和風のダシも感じつつ、玉子のまろやかさもあって。
中華テイストでありながら和のカツ丼の風味もある、ハイブリッドな旨味を楽しめた。
これはクオリティ高いと思うんだ、まだ“中華風カツ丼”を食ったの二度目なんだけど、もうこれが理想形かもしれないと思っちゃったね。

一心亭

ちなみにメニューでは“広東風カツ丼”って表記になってるね。
なにが広東風なのかわかんないけど、730円で深い満足感を得た。
腹も満ちたし、素敵だね。

この店に行ったのは2020年02月13日
↓「食べログ」での店舗情報

一心亭中華料理 / 大阪難波駅なんば駅(大阪メトロ)JR難波駅

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初めての中華風カツ丼「北京料理 龍」大阪市浪速区桜川

大阪の中華料理屋さんには、カツ丼があるという。
九州に住んでいて、カツ丼がある中華料理屋に遭遇したことはかつてなかった。
そして、大阪の中華料理屋さんのカツ丼は“中華風カツ丼”と呼ばれるものであり、一般的にカツ丼として知られているものとは違うものだという。
それは是非、食ってみたいのだ。

北京料理 龍北京料理 龍

事前にネットで拾っていた情報をもとに、大阪メトロ千日前線桜川駅で降りた。
目的の店は「北京料理 龍」、“龍”は“ロン”って読むのね。
昔ながらの、町の庶民中華って風情、好きな感じの店構え。

北京料理 龍北京料理 龍

いろいろメニューが掲示されてるけど、俺の心は中華風カツ丼一択なのよ。
というか、中華風カツ丼は一切アピールされてない。
事前に情報を得ていなければ、この店に中華風カツ丼が存在するのかさえ不明なのよね。

北京料理 龍

カツ丼が提供された。
餡がかかっている、初めて対面した“中華風カツ丼”。
とろりと、黒い見た目。

北京料理 龍

実際に食べてみると、見た目の黒さから予想されたより、甘めの味付けという印象。
食べ進めると、だいぶ甘さでいっぱいって気持ちになって、添えられたスープに救いを求めた。
カツは、トンカツ一枚ってんじゃなくて、ひとくちカツって感じ。
なるほど、こういうものか、という“中華風カツ丼”初体験。

北京料理 龍

こちらの店では、メニュー上の表記は“カツ丼”となってるね。
“中華風カツ丼”と書いてないことで、“大阪の中華料理屋さんではちょっと変わったカツ丼が出てくる”というのをまさに体験したなぁという満足感があった。

これを機に、俺はしばらく“中華風カツ丼”に執着することとなった。

この店に行ったのは2020年02月12日
↓「食べログ」での店舗情報

北京料理 / 汐見橋駅桜川駅西長堀駅

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プロフィール

どうも、割った鍋です。
食べたり飲んだり、飲んだり。
九州在住、大阪常駐。

大衆酒場、立ち飲み屋、酒屋の角打ちが好きです。

重度の喫煙者であり、昼酒を好むという、社会的にちょっとアレなオッサン。

2014年9月24日開設


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