2015/04/07
これは渋いなぁという外観の大衆酒場「京屋本店」京橋は沈黙の大衆酒場
時の流れの積み重ねを感じさせる大きな木の看板、鮮やかに蒼く白い文字が染め抜かれた暖簾。その外観に心惹かれて、古くからの大衆酒場であるらしいその店に入ろうと思った。

看板にも暖簾にも“ミヨシ正宗”とあるから、てっきりそれが屋号かと思ったが「京屋本店」という店なのだ。
ガラガラっとサッシの引き戸を開けて店内に入ると、座面が赤いビニールの丸椅子が並ぶカウンターが左手に、右手にはテーブルがいくつか、全体ではそこそこのキャパシティ。
平日の15時台、大きなコの字形のカウンターには先客がちらりほらり。
席に着くなり、飲みものの注文を促され……もう慣れたわ、京橋はどこも注文を急かされるねぇ。
ハイボールを注文。

本当は、その店のメニューをじっくり眺めて、このアテがあるならポン酒だなとか、揚げ物が良さそうだからビールだなとか、ゆっくり考えたいのが俺のスタイルではあるんだが。
まぁ郷に入れば郷に従えってやつで、だいたい何にでも無難に合うよねとハイボールを注文するわけです。
この店、静かだ。
BGMなどなく、テレビの音声が聞こえるでなく、そして客も世間話をしているでもなく。
カウンター内は広いスペースで、何人かの板前っぽい職人っぽい人たちが黙々と仕事をしている。
夜の営業に備えてか、なにか食材を刻んでいる音が静かな店内に小気味よく響くのみ。
この静けさも良いなぁ。
なんつーか、馴れ合いがなくて、黙って飲み食いする空間で、それは居心地が悪くはない。
一方、テーブル席のほうにフロア係りとして(?)待機してるオイチャンは、穏やかにニコニコしている……さりとて客に世間話を振ってくるでもなく。
テーブル席のほうの壁にメニューが貼ってあり、それを眺めてアテを注文した。
大阪に来てるし、バッテラ食おう。

関西に来てるし、ハモ食おう。

ハモは、季節じゃないが天ぷらだし、食っておこうと。
まぁ洗練されてない天ぷらなんだが、それなりにフワっとしてじんわり味があり。
ハイボール300円バッテラ350円ハモ天ぷら300円、会計1,000円いかず。
サッと気軽に飲み食いできていいね。
店内の沈黙も、独り飲みには悪くないね。
むしろ、二人とか三人で騒々しく飲んで欲しくないね、と思わせる。
後になって知ったが、ここって「酒場放浪記」で紹介されてたんだね。
それがどうしたって感じで、当たり前に普通に営業してるのが良いなぁ。
それでいて、「酒場放浪記」で知って来ましたという三人連れくらいの客があっても、フロアのオイチャンがにこやかに対応してくれそうな気もする。
いい酒場だなと思った。
↓「食べログ」での店舗情報
京屋本店 (居酒屋 / 京橋駅、大阪ビジネスパーク駅、大阪城北詰駅)
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