愛おしい庶民食堂「金時屋」大阪市西区江戸堀

もともと九州に棲息していた俺が大阪に常駐しはじめたのは2019年の1月からで、その頃の主な仕事先は大阪市西区江戸堀にあった。
淀屋橋・中之島一帯のビジネス街に連なるロケーションで、界隈で働く人々の昼食需要の受け皿となる飲食店が豊富で、昼メシ環境が豊かだなぁと感じた。

近隣の店はバリエーションに富み、いろんなジャンルや業態があるなか、俺が一番好きになったのは、地味なメシ屋。

金時屋金時屋

昔ながらの町のメシ屋という佇まい、郷愁さえ感じる趣きも深い「金時屋」。
町角に、ぽつんと、地味にひっそり、という存在感が堪らなく惹かれる。
いや地味で飾り気もないようでいて、テントの青と、白地の暖簾に赤く染められた屋号、それらのトリコロールは鮮烈にキャッチーな配色とも思えなくもない。

金時屋

それはそうと、店先から得られる情報は“麺か丼が食えるんだな”程度の少なさで、また開口部は磨りガラスが嵌められいて店内の様子も窺えず、ちょっと入ってみるのが躊躇われるよねってのが正直なところではあった。
でも、やっぱり抗しがたい、入ってみないではおけない魅力があるから引き戸をガラガラっと。

金時屋金時屋

あらまぁ、店の中は、絵に描いたように素敵な庶民メシ屋。
広くはない空間に窮屈めに配置されたテーブル席は、ご近所の馴染み客で埋まっていて、壁にはメニュー短冊が貼られ、小さいテレビも鎮座。
フロアの真ん中に懐かしめのストーブ、その上に薬罐ってのが、もう最高な演出だね(いや店からすれば演出ではなく実用的にそうしているわけだが)。

金時屋

フロアを仕切る元気な姐さんに迎えられ、席についてカツ丼を注文。
これが、洗練とか匠の技とか繊細な盛り付けって言葉なんか何処吹く風って様子の、なんていうことのない見た目のカツ丼なんだけど、こういうルックスがいいのよ。
庶民メシだから味が濃くて甘みも強くって、と予想したら意外とそうじゃなく、つゆだく寄り薄めの塩味って感じなんだよね、ちょっと独自性あるかも。
一般的なカツ丼がダシ+醤油+甘みのカツ丼なら、これは塩カツ丼って言い方ができるかもしれないなぁ。

金時屋

近いスパンで再訪。
店先では麺類と丼物がアピールされているが、常連であろうお客さんの手慣れた注文の様子を観察していると、あらかじめ用意されているオカズを選び、メシと味噌汁を別途オーダーするのが多数派のようだった。
フロアには“小メシ味噌汁〜!”みたいなオーダーが行き交っている。
なるほど、一膳飯屋システムか……と思いつつもオムライスを注文しちゃったよ。

金時屋金時屋

ノスタルジックなオムライス。
フワフワトロリじゃなく薄くて焼き目のついた玉子の中は、みっちりケチャップライス。
いい歳こいたオッサンである俺にとって、ガキの頃から慣れ親しんだオムライス。

金時屋

別の日には、焼きめし。
なんかもう“ご家庭の”って感じ丸出しの、でも具材がいろいろで色彩豊かな焼きめし。

やっぱり単品ゴハンものを注文しちゃうんだよね、オカズとメシと味噌汁じゃなく。
栄養バランス的にはどうかと思うが、仕事の合間の昼休みだと単品のほうがサッと食えて好きなのよね。

かなり気に入ってリピートした店だったが、江戸堀の案件が終わってからご無沙汰になってしまった。
一般的な一社に勤め続ける仕事スタイルじゃないんで、主戦場が心斎橋のほうに移っちゃったのよね。

金時屋金時屋

江戸堀で単発の仕事が発生して、およそ1年ぶりの2020年02月06日に再訪。
変わらず健在、そしてストーブも変わらずに稼働していたのも嬉しい。

金時屋金時屋

久しぶりだなぁ、なに食おうかなぁ、と迷う余地もなくカツ丼。
この店そのものが好きだけど、とりわけこの店のカツ丼が特に好きなのかもしれない。
やっぱ、久々に食っても、良いんだよなぁ。

「金時屋」は、大阪に常駐しはじめてから初めて、何度もリピートするほど好きになったメシ屋だね。
そして、今も好きだ。
勝手を言うが、いつまでも変わらず続いて欲しいなって思う。

この店に最初に行ったのは2019年01月28日
↓「食べログ」での店舗情報

金時屋定食・食堂 / 肥後橋駅渡辺橋駅淀屋橋駅

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2014年9月24日開設


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