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どうも、割った鍋です。
食べたり飲んだり、飲んだり。
九州在住。

大衆酒場、立ち飲み屋、酒屋の角打ちが好きです。

重度の喫煙者であり、昼酒を好むという、社会的にちょっとアレなオッサン。

2014年9月24日開設

割った鍋


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巷で話題であるらしい『吉呑み』を試そうと「吉野家」へ行ってみた

「吉野家」って、確か以前はアルコールは1人3杯までとかって赤羽の「まるます家」みたいなルールがあったと記憶している。
そんな飲酒客にウェルカムと思えない印象だった「吉野家」ですが、飲酒客を新たな客層として掘り起こそうとしての(と思われる)『吉呑み』を打ち出してきたわけだよね。
まぁ“ファミレス飲み”が注目されたりと、業種の枠をちょっと越えて顧客を獲得しようという流れがあるわけで。
居酒屋のほうからはランチ営業をして違う時間帯の違う客層をキャッチしようという動きは以前からあったし。

そんなこんなの『吉呑み』ですが、最初は“ケッ!( ゜д゜)”と思ってたんだよね。
なんかトレンドにのっとこうみたいな安易さを感じたし、酒を飲むにもアテになるのは牛丼のアタマとか焼き鮭とか、プロパーのメニューからの流用しかないと思ってた。
だがどうやらちょっと違うかも、とネットで断片情報を目にしていて気になり始めたので、行ってみた。

吉呑み:外観

行ってみたんだけどさー、『吉呑み』って17時からしかやんないのかよ(店舗によって違いはあるかもしれない)。
なんだよ、昼飲みには使えないのか。
つーか、17時だったら居酒屋とか開いてる時間じゃない、だったらわざわざ「吉野家」で飲もうと思うかね? フツーに居酒屋に行ったほうがいいんじゃないの?

吉呑み:外観

ついでに、俺が行った店舗だけとも思うが、『吉呑み』の看板は控えめにしか出ておらず、あんまり店としてはヤル気ないのかなぁと思ってしまった。

さて店に入ってみると、どうやら『吉呑み』のために改装されているようだった。
「吉野家」ってカウンター席ばかりな印象だが、確かに入ってすぐは厨房を囲んでカウンターだが。奥にはテーブルが何席か用意されていて居酒屋っぽいレイアウトになっていた。

吉呑み:店内

そしてなんと、喫煙ブースが作られていたのです!

吉呑み:店内

『吉呑み』に最初は興味をもたなかったのは、飲めるにしてもタバコ喫えないじゃんってファクターもあった。
まぁ禁煙でも短時間なら耐えられるが、ゆっくり酒を飲むにはタバコは必要だ。
わざわざ作ったであろう喫煙ブースを目にして、ちょっと『吉呑み』に肯定的になりましたよ。
外食産業で禁煙が奨励されてる風潮のある今、わざわざ喫煙者の利便性を考慮するとは評価できるじゃないか。
と同時に、「吉野家」がどういう客層をターゲットにしようとしているかも垣間見えて、なるほどと思う。

喫煙ブースに近いテーブル席に着くと、若いオニーチャン店員クンがオーダーを取りにきてくれた。
テーブルにはメニューが、通常の牛丼とかのものしかなく『吉呑み』メニューは見当たらなかった。
『吉呑み』ってやってないのと店員クンに訊くと、あっと腕時計で時間を確認し、『吉呑み』メニューを出してくれた。
店舗内でも17時から『吉呑み』というのは浸透していない様子だったな。
“ウチで酒飲むひとなんかいないでしょ”って感じなのかね、特に若いオニーチャンって酒を飲まないからね最近。

吉呑み:メニュー

ドリンクメニューは、こんな感じ。
ビールの銘柄を確認すると俺の好きじゃないやつしかなかったのでパスして、ハイボール350円也を注文。

吉呑み:メニュー

アテは、想像以上にけっこう豊富なんだね。
とりあえず様子見に、安いものを選んで注文してみた。

吉呑み:料理

煮玉子100円、ウインナー250円。
ウインナーはクズ肉寄せ集め感がとてもあるもので、それもまたチープでいいんじゃないかな。
煮玉子は“イチオシメニュー”として推されていて、同じく推されている牛煮込みも試してみようと思った。
最初に『吉呑み』のことを知ったとき、アテは牛丼のアタマくらしか出てこないんだろうと想像したわけだが、果たしてイチオシメニュー牛煮込みはどのようなものか、ぜひ確認してみたかった。

吉呑み:料理

こちらが牛煮込み350円也でございます。
おお、牛丼のアタマじゃない、そんな手抜きはしてなくて、ちゃんと牛煮込みっぽい。
肉は、正しくスジ肉っぽくて、これはまさに牛煮込みだよねって納得できるんだよこれがまた。
いい具合に脂身も多くてねぇ、上等な肉じゃないよってのが、いいね。

牛煮込みにはホッピーを合わせようかと思ったが、ホッピーセット400円って安いなとも思いもしたが、なんだか煮込みにホッピーってのは東京に憧れる“お上りさん”みたいだなと感じてやめた。

吉呑み:メニュー

メニューにある“冷用酒”ってのは妙な表記だがこれは日本酒なんだよネと店員クンに確認し、それを注文。

吉呑み:酒

うん、冷酒っぽいポン酒でしたよ。
吉野家ロゴがはいってグリーンの瓶が、なんかカワイイね(ちょっと欲しいかも)。
牛煮込みとポン酒で、なかなか良い気分。

そしてさらに、メニューに“牛すい”というものがあるのが気になった。

吉呑み:メニュー

これは、あれか、“肉吸い”的なものか。
確認せねばなるまいと(もうだいぶ腹は満ちてきていたが)注文。

吉呑み:料理

こちらが牛すい350円也でございます。
うん、なんかね、ツユたっぷり肉豆腐って風情だよね。
大阪の“肉吸い”とは、似て異なるものと申し上げたい。
タマネギが、シャキっと生っぽさを残して入ってるのもね、なんか違うし。
でもまぁ、これはこれで悪くはないんだけども。

なんやかんや、いろいろ注文してしまった。

吉呑み:伝票

会計1,740円也、メニュー記載の金額は税込なので計算しやすいねぇ。
にしても、1,700円だったらフツーに居酒屋に行ってもいい予算だから、そこはぜひ「吉野家」でって必然を感じるほどの安さはないというのが正直なところだ。
いや、俺が面白がっていろいろ注文したからかな?
でもやっぱり、一般の人が酒を飲むのに居酒屋じゃなく「吉野家」を選ぶ優位性には乏しいかな、価格面では。

しかし「吉野家」のターゲティングは、わからないでもない。
牛煮込み、ホッピーといったメニュー構成から、東京の下町の飲み屋を想起させたいんじゃないか、そういう店に慣れ親しんでいたり憧れを感じる客層を相手にしたいんじゃないかと思えるのよね。
加えて大阪の“肉吸い”も投入するあたり、関東関西ひっくるめての大衆酒場文化みたいな路線を目指しているように感じもするんだわ。
これはちょっと、東京の築地から発した「吉野家」らしい矜持を感じさえするわ、好意的に考えると。

そうなると、この『吉呑み』は地方での展開にこそ注力してらいいよねって思う。
地方ではなかなか触れられない大衆酒場文化、立ち飲みなんかの独りでフラっと立ち寄って飲む文化、そういう方面の魅力を訴求できれば、狙ってる層に歓迎されるんじゃなかろうか。

価格面でフツーの居酒屋に対する優位性に乏しく思ったが、「吉野家」は独りで立ち寄り易いアドバンテージがある。

地方の人間は独りで飲むことに慣れてないと思えるし、居酒屋側もグループ客を重視した経営スタイルが目立つ。
そういう土地では『吉呑み』のスタンスは面白いものになるかもねって思う。
独り飲みをやってみたいけど、どうも居酒屋には入りづらいって人に、救済になるのかもね?

さらにもう一歩、17時からじゃなく昼間っからやって欲しいんだけどな『吉呑み』。
それこそ地方でこそね、昼から酒を飲むのに苦労をするんだからさ。
熊本みたいな昼酒砂漠で『吉呑み』を昼間っからやってくれれば、その存在は光り輝くと思うんだけどね。

とかなんとか、最初はぜんぜん好意的に捉えてなかった『吉呑み』なんだけど、なかなか面白い、面白くなるかもしれないなぁと思ったのでした。

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